白い砂のアクアトープって千と千尋の神隠しのオマージュなんじゃね?という話

 

白い砂のアクアトープっていうアニメを見ています。

 

4話までの感想ですが、

癒やし的な感じ?

 

簡単なあらすじ





宮沢風香という女の子がアイドルをクビになって、

地元に帰るのが嫌で、

行き当たりばったりで沖縄に行ったら

潰れかけの水族館で働けるようになった。

という話。

 

ざっくり書いたらそんな感じ。

詳しく知りたい人は公式ホームページを見て。

TVアニメ『白い砂のアクアトープ』 (aquatope-anime.com)

 

 

 

アニメの面白さ

 

ストーリー★★

作画★★★★★

社会性★★★

キャラ★★

デザイン★★★★★

ぐらいですかね。

 

見どころ

 

なんだかんだこの作品の魅力は、

雰囲気だと思う。

全体的なバランスが良い。

見心地が良い。

 

ストーリーがめちゃくちゃ面白いわけでもないし、

キャラの個性がものすごく強くて魅力的なわけでもないが、

 

沖縄の風景や、水族館の作画

CMに入る時のアイキャッチなんてとても雰囲気が良い

そして何よりその雰囲気作りの下地を支えているのが、

魚類の作画である

いや、CGなんだろうけど、今の時代ここまで違和感なく魚を動かせるようになったんだなあ、としみじみ思うわけですよ。

この技術があるから、水族館を舞台に物語を作れるのでしょう。

 

ゆるキャン△1期を楽しんで見れた人は、

相性が合うかもしれない。

 

 

感想

 

 

まず、この宮沢風香という女の子。

アイドルをやめた理由に違和感がある。

 

アイドルグループに所属していて、新曲にてセンターを勝ち取ったのに、

後輩が強く訴えかけているのを不意に耳にしてしまって、

センターを自分から譲ってしまう。

それから、やる気が無いとみなされて、なんやかんやで仕事なくなってクビみたいな流れ感だけど。

 

 

一般的な感想で申し訳ないが、

なんで、勝ち取ったセンターを主張の強いだけの後輩に譲るのか意味がわからない。

アイドルを無理やりさせられていて、向いてないと思って譲ったのなら話がわかるがそうでもないらしいし、

それで傷心しているのもよくわからん。

そら、選んだ側にも失礼な話やで。

 

そんな彼女が、地元に帰ろうとするんだけど、

電話で母親と話した時に、地元に帰った時のイメージがツーカット入る。

 

「風香ちゃんを励ます会」の垂れ幕の下、ステージでアイドル時代の曲を歌って踊らされている場面と

酔っ払ったおっさんたちにお酌をする場面

 

このツーカットが入っただけで、地元に帰ることが嫌になった気分を的確に共感できるように表現している。

これは上手い。

アイドルを諦めて帰省するのに、アイドルの格好させらるのは嫌やろうて。

だいたい、この子の母親も母親で、娘がアイドル辞めて帰って来るのに、自治会の旅行でタイだかマレーシアあたりに行っているし。

いや、傷心してんだろうから迎えに行ってやれよ、という感じですけど。

 

 

まあ、なんやかんやあって、沖縄に行って、潰れかけの「ガマガマ水族館」を観光して、

何を考えたのか「お願いします。私をここに置いてください」と発言する、と。

 

ここまで書いて思ったけど、これもしかして

 

「千と千尋の神隠し」のオマージュかもしれない。

自分を見失っている少女が、不思議体験をした後に、不意に迷い込んだ場所で自分の意思で働く、という構図が似てるし

シナリオの下地として持っているのかも。

 

そもそも「千と千尋の神隠し」は自己犠牲の話だった。

千と千尋の場合、片道切符の電車に乗ってハクを助けに行く、という

自分の命を犠牲にして誰かを助ける、という内容だったし(カオナシが通行料になって千尋は助かったけど)。

実は千尋も、幼少の頃、川で溺れてて、誰かの犠牲の上で助かった命じゃないのか、という考察を読んだ事がある。

 

そもそも、千と千尋の神隠しは、宮崎駿が「銀河鉄道の夜」をどこかでやりたいという話をしていてそれが盛り込まれたものらしく

そして、その銀河鉄道の夜も、カムパネルラがいじめっ子のザネリを川で助けて自分が死ぬ、という自己犠牲の話であり

そういう、誰かの為に命を捨てれる事を宮沢賢治は「本当の幸い」と表現していたし。

間違ってたらごめんなさい。

 

 

しかし、そう考えると、最初にセンターを譲った話もちょっとだけ納得が行った。

宮沢風花は、カンパネルラなんじゃないのか。

チャンスを譲って、水中にいるカンパネルラの話なんじゃないのか?

物語の後半で、自己犠牲がキーワードになってきたら

この読みもあたっているかもしれない。

 

 

 

 

 

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