こんばんは、カワハギです。
令和元年10月
とうとう、消費税が10%まで引き上げられてしまいました。
おそらく、大多数の国民は
『できれば上げてもらわない方が助かる…、
でも、国の借金も莫大にあるみたいだし、将来世代にツケを残さない為に必要だからしかたないよね』
なんて考えていたのでないでしょうか。
今回は、その大前提を覆す漫画本を紹介したいと思います。
そもそも消費税本来の機能とは?
消費税の役割について、経済評論家の三橋貴明氏は、
景気のビルトイン・スタビライザー(自動調整装置)として税率を設定すべきだと論じています。
つまり
という考え方ですね。
つまりは、
景気を良くする為には、消費税を下げる(もしくは無くす)必要がありました。
ですが、消費税はこの20年の間引き上げを続け
かつて3%だったものが段階を経て現在では10%になってしまいました。
では、デフレとはどういう状態のことなのか
そもそもデフレの定義を調べてみると
「平成」は、日本が戦後初めて経験する「デフレの時代」でした。
消費者物価指数(総合指数)は、戦後一貫して上昇してきましたが、平成11年(1999年)以降は、一時期を除き、継続して下落するようになりました。これが再び上昇に転じたのは、25年(2013年)です。物価は、大きな経済危機や原油価格の暴落などがあった年には、一時的に下落することがあります。このため、「デフレ」という言葉を使うのは、一般に、2年間以上、物価の下落が続いたときです。
したがって、消費者物価指数(総合指数)の前年比上昇率からみると、物価が下落に転じてから2年後の13年(2001年)から24年(2012年)までの時期を、「デフレの時代」ということができると思います。
統計局ホームページより
というふうに表記されています。
貧しい人間は更に貧しく
消費税は国民全員に平等に課せられますが、
公平に課せられている訳ではありません。
増税での経済的被害をわかりやすい例を用いて考えてみます。
100万円の買い物をする時に10万円の消費税がかかります。
年収1000万円の人が生活資金で年間200万使っていた場合、
200万に20万の消費税が課せられても残りの800万があるからなんとかなります。
計算式にすると
です。
しかし、年収200万円の人が生活資金で年間200万で使用していた場合、
200万に20万の消費税が課せられて20万の赤字になってしまうのです。
計算式にすると、
となります。
わかりやすく言えば、所得が少ない人ほど使えるお金が減るのです。
この問題に対し、
『その所得の少なさは本人の努力が少ないからだ。』
と考える人もいるでしょう。
確かに、その一面もあるかも知れません。
努力もしないで現状に対し文句をこぼし、一日の鬱憤を酒やギャンブルで発散して、将来へ積み重ねる努力は何もしない人も一定数いるのも事実です。
しかし、世の中に必要な仕事に従事し、なおかつ所得が少ない人も少なくありません。
例えば、地方で暮らす個人事業主ではない
第一次、第二次産業の会社に従事している人々。
どれだけ有能に働いても、そこまで給与のベースアップを望めない事と思われます。
ですが、地域経済や地域自治を維持する『責任感』を持っている人間を経済的に救済するのも、また政治の役目ではないでしょうか?
昨今の目指すべき幸福の条件
『給与が低いのが嫌なんだったら辞めろよ』
『それを選んでいるのは、お前なんだから受け入れろよ』
確かに、その意見も多数あると思われます。
しかし、実際に辞める人も少ないのではないのでしょうか。
経済的な面は確かに良くないかも知れないですが、
それだけでない理由が複数あり、
トータルで『辞めない』という選択肢を取っているのだと思います。
最近は、「自由」という言葉を多く耳にします。
経済的自由を経て、資産を増やし、自分の為に使える時間を増やし、気の合う人とだけ付き合う。
それは人生のひとつの理想形である事は否定できません。
しかし、地域社会の中で「自由」とは反対に、地域共同体の「責任」を担い
地域経済の為に義理張りで冠婚葬祭に資金を使い、
人手不足の仕事や高齢者しか居ない地域自治に時間を投じ、
気が合おうが合うまいが繋がりを維持するために関係を緩やかに保つ。
それは、何故必要な行為なのか。
その一つの答えとして、日本は世界でも有数の自然災害大国である事が関係します。
地震を例に挙げると
日本の国土面積は世界の約0.25%であるにも関わらず、
マグニチュード6以上の地震の25%は震源地が日本になります。
その他にも、台風、津波、豪雨、洪水、など多々自然災害が存在しており、
貧富の差を超えて共に手を取り合う術が日本列島に住む我々の生存戦略だったのでしょう。
まずは知り、そして訴えるという事
自由を訴える人は、人生に希望を与えてくれます。
ですが、責任を引き受ける人は本人の能力に関係なく、
地域流通を安定させ、日本経済の基礎を成す役割をしているのだと考えます。
責任を引き受けてくれている人がいるからこそ、
自由な仕事で人生を謳歌できる事もまた事実なのではないのでしょうか?
地方在住企業就業者の特徴としてのデメリットは、
・給料が上がらない
・若い人間がなかなか定着しない
・長時間、休日返上の労働が常となる
これらのデメリットは、
現在推奨されている副業をする事に対する最大の壁です。
そのような人たちもいる事を考えた時、
もっと政治は動くべきではないでしょうか。
GDP(国内総生産)三面等化の原則で考えれば、
生産=消費=所得
である事は一目瞭然です。
国民全体の消費が減れば、国民全体の所得も減るのです。
では、どうすれば良いのか?
消費を促す政策が必要なのは言うまでもありません。
その導入として、消費税増税を正しく反対する事が必要になってくるのです。
日本政府に舐められない日本国民である為に
TVや新聞と言ったメディアは、規制された情報しか報道できないようになっています。
『国の借金』という言葉も、英語に該当する言葉で訳せば
Government debt と言います。
これの日本語約は、『政府の負債』であり
国の借金とはニュアンスが異なります。
平たく言えば、国の借金なんていう言葉は存在しないのです。
こう言った隔たった情報により、知らず識らずのうちに何処かの誰かに都合のよい国民が出来上がっていくのです。
言論統制がされたそのメディアでは正しい経済知識を得るのに限界があります。
また、今現在の日本国民一般が経済について深く勉強したいと思うことも稀だと思います。
それは、有識者が真実を話して教える事
また、専門家が講演などで演説して聞かせるには限界がある事を意味します。
ですが、その国民ひとりひとりの経済認識を変えなければ、多数派投票の結果である政治家を牽制する事ができません。
もっと、学ぶ事に敷居が低く、『デフレ期の消費税増税は危険だ』となんとなくでも理解する為にはどうすればよいのでしょうか。
漫画は最高の教科書である
その、経済認識を変える為に有効な漫画という形で、
消費増税が何故日本にとって危険なのかを面白いストーリーで読ませてくれる作品が存在しています。
それが、
『マンガでわかる こんなに危ない!?消費増税』
(著:消費税反対botちゃん 解説:藤井聡)
です。
最近、YouTuberであるオリエンタルラジオの中田敦彦さんの番組でも取り上げられていました。
例えば、我々が
仕事の休憩中などに後輩に対し雑談がてら説明しても
『あー…、そうですよねー…。はい、辞めてほしいっすよね、増税…。』
なんて流されるのが関の山です。
熱く語ろうものならウザがられる。
そんな時、この漫画をちょいと職場の休憩室にでも置いてみる。
または、トイレの一室にポツンと置いて見る。
公用車の中に置き忘れてみる。
いっそのこと、寄付してみる。
漫画だから専門書(文章)よりも読みやすい。
サクサク読める。
それでいて、何故増税が駄目なのかをなんとなく理解できてしまう。
もちろん、詳細な数字やわかりやすいグラフもあるので、しっかり読めばかなりの情報量があります。
とにかく、読んでもらうこと。
とにかく、知ってもらうこと。
舐められる事に慣れないで、しっかり怒りや救済を主張する事。
有能なビジネスマンから見れば顰蹙を買うような行為ですが、
我々が相手にしているのは、企業でも顧客でもなく、政治家の意識なのです。
そういう個人のちょっとした行動が数多く集まり、
いつの日か国民の認識が過半数を超える日に初めて
日本は変わるんではないのでしょうか。
小さな工夫の積み重ねでしか日本国民全体の認識は変える事ができないのだと感じます。
おそらく、ここまで読み進めてくれた方は一般の方よりも経済リテラシーがあり日本経済に危機感を持っている方だと思われます。
その知識を日本経済に興味のない日本人へ伝える一冊がここにあります。
追記。動画で勉強したい方へ
私が経済に興味を持ったのは、株に手を出した時、
you tubeにて何か勉強できるもの無いかと、探して居た時に巡り合った動画がありました。
それが経済評論家、三橋貴明さんの公式チャンネル三橋TVです。
この人は講義形式で、とてもわかりやすく日本の経済を勉強できる動画を配信しています。
ひとりの人間の言っている事を盲信するのは良いことでありませんが、
経済情報を見る上で、ひとつの指針の役割としても使えるはずです。
興味がある方はどうぞ。
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